賃貸物件を借りる際には、礼金というものがついて回ります。
ですがどんなものか知らない方も多いでしょう。
今回は、礼金とはなんなのか、また、敷金との違いなどについてご紹介していきます。
賃貸物件を考えている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
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賃貸物件のウェブ広告やチラシで礼金という文字をよくみると思います。
しかし、その正体は何かと尋ねられても、はっきり答えられる方は少ないです。
これから、礼金とはなにか、また、相場などを解説していくので、参考にしてみてください。
礼金とはなにか
そもそも礼金とは、大家さんにお礼のお金として渡すものです。
現在よりも貸家が少なく、住宅不足であった時代に家を提供してくれたお礼として渡していました。
ですが、現在では不動産は余る時代と言われているように、なかなか住む方が見つからない物件が多い状態です。
それにも関わらず、大家さんに対してのお礼を支払うという慣習は残り続けています。
納得できないと思われるかもしれませんが、実際には不動産会社へのお礼のお金に回されている場合が多いです。
特徴
大家さんにお礼として支払われるお金の最大の特徴は、一度払ったら戻ってこないという事です。
先ほど述べたとおり、礼金は大家さんへのお礼のお金なので、慣習となってしまった現在でも返還はされません。
相場
一般的に相場は家賃の1か月分から2か月分と言われています。
しかし平成25年から27年の実際のデータを見てみると、礼金ありと答えた物件数は平成25年度で48.6%、平成26年度で43.0%、平成27年度で47.5%です。
一方でなしと答えた物件数は、平成25年度で45.8%、平成26年度で49.5%、平成27年度で46.9%となりました。
このとおり、約半数がなしと答えていることがわかります。
次に、ありだった物件がどれくらいの額を払ったのか見ていきます。
平成25年は、1か月未満が3.4%、1か月ちょうどが69.1%、1か月越え2か月未満が3.1%、2か月ちょうどが16.8%で、平成26年は1か月未満が2.2%になります。
1か月ちょうどが69.9%、1か月越え2か月未満が4.4%、2か月ちょうどが17.3%、平成27年は1か月未満が18.0%、1か月ちょうどが55.3%、1か月越え2か月未満が4.1%、2か月ちょうどが16.0%となりました。
つまり、これらのデータをまとめると、約半数の物件は礼金がなく、払うとしても1か月分以下ということがわかります。
このような情報をもとに、借りようと思っている物件の礼金が高いのか安いのか判断するようにしましょう。
賃貸物件を借りる際の敷金と礼金の違い
賃貸物件を借りる際は、大家さんにお礼として払うお金とは別に、敷金というものが発生する場合があります。
これから、敷金と礼金の違いや、関西エリアでよく見られる敷金代わりの保証金についてご説明します。
敷金との違い
敷金とは、初期費用として発生するもので、退去時に住居の状態を原状復帰するために使われます。
たとえば、「床に穴を開けてしまった」「壁を傷つけてしまった」などの修繕費です。
敷金は部屋の担保として預けるようなものなので、家賃を滞納してしまった場合や、修繕費などに充てられますが、余った分は解約時に手元に戻ってきます。
大家さんにお礼として払うお金は1円も戻ってこないので、大きな違いを挙げるならば、退去時に戻ってくる可能性があるかどうかでしょう。
関西エリアで見られる保証金
関西で賃貸物件を借りる場合は、敷金と似たような性質を持つ、保証金というものを入居時に払います。
使用用途は敷金とほぼ同じで、担保の役割をし、退去時の修繕費や滞納した家賃に充てられます。
敷金との違いは金額です。
一般的に敷金は家賃の1か月から2か月程度とされていますが、保証金の場合は、3か月から6か月程度と、割高となっています。
そのため、関西エリアに引っ越す方は、初期費用が他の地域よりも多めにかかってくると考えておいてください。
賃貸物件における礼金がゼロのメリットとデメリット
不動産会社のチラシを見ていて、初期費用ゼロという文字を見たことがありませんか?
払うお金が少ないのは嬉しいですが、本当に払わなくても損はないのでしょうか。
これから、礼金がゼロである理由や、メリットとデメリット、注意点をご紹介していきます。
ゼロの理由
新生活を始める上で、初期費用を安く抑えられることはとても魅力的です。
ですが、なぜ大家さんに支払うお金が必要ない場合があるのでしょうか。
その答えは大家さんの気持ちになってみると見えてきます。
賃貸物件で収入を得ている大家さんは、当然ながら入居者がいないと利益が発生しません。
そのため、できるだけ空き家を減らし、すべての部屋に人を入れようとします。
ですが先ほど述べたとおり、「不動産は余る」時代ですので、入居者が入りやすいようにサービスや工夫をおこないます。
その1つが、礼金ゼロなのです。
入居者側からしたら初期費用は安く済みますし、大家さんからしたら入居者が早く決まるので、お互いウィンウィンの関係になります。
これが礼金ゼロの秘密です。
メリット
礼金ゼロ物件を選ぶ最大のメリットは、初期費用を安く抑えられる点です。
当然ながら、大家さんにお礼として払うお金がゼロということになれば、それだけ初期費用は抑えられます。
とくに、大学生で親から仕送りなしで一人暮らしをしている方などにとっては、費用が安く抑えられることは大きなメリットになります。
デメリット
デメリットは2つあり、「初期費用が安いということは、物件の需要が低い可能性がある」ことと、「短期で解約した場合に後からクリーニング代などを請求される場合がある」ことです。
先ほど述べたとおり、大家さんはなるべく空室を減らすために初期費用を下げます。
ですが、それは逆に言えば、初期費用を下げないと入居者が決まらない状態であると言い換えることも可能です。
つまり、「入居者がなかなか決まらないから仕方なく初期費用を下げているだけ」というパターンがあるということです。
また、大家さんとしては契約してすぐに退去されては困るため、短期で解約する際はクリーニング代や別途費用を請求される場合があります。
このパターンでは、初期費用を普通に払ったときと同じくらいの費用を請求される場合が多く、実質礼金ゼロではありませんので、前もって契約書をよく確認しておくようにしましょう。
注意点
初期費用がかからない物件の注意点は2つあります。
1つ目は、家賃に初期費用が上乗せされている場合があることです。
初期費用がかからないとうたっていても、家賃がそれだけ高く設定されていれば、結果的に払う額は変わらず、メリットがありません。
周辺の同じ条件で初期費用がある物件と家賃を比べてみて、明らかに高いと感じる場合は、初期費用が上乗せされている可能性が高いと言えます。
2つ目は、設備が古かったり、駅からのアクセスが悪かったりする点です。
条件が悪く、入居者が決まりにくい物件は、仕方なく初期費用を安くしている場合があります。
安く済ませられるからという理由で安易に決めるのではなく、実際に住まいを訪れ、状況を確認してから決めるようにしましょう。
まとめ
礼金とは、昔貸家が少なかった時代の名残であり、敷金との違いは退去時に一切返金されないことです。
大家さんにお礼として渡すお金がかからない賃貸は、初期費用を安く抑えられる反面、家賃に上乗せされていたり、物件自体の質が悪かったりするデメリットも考えられます。
額面だけに踊らされるのではなく、安い理由を考えてから、決断するようにしましょう。
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