マンションを買いたい…だけど貯金はわずかしかないし、諸費用分だけしか準備できない。
そんな悩みを耳にすることが度々あります。
結婚と同時にマンションを購入しようと思われた場合などは、とくに結婚準備にもお金がかかるので資金不足の悩みは尽きないのではないでしょうか。
今回は、頭金なしで住宅ローンが組めるのか、またそのメリット・デメリットを解説します。
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弊社へのお問い合わせはこちら頭金なしで住宅ローンを組むとは
結論からいいますと、頭金なしでも住宅ローンは組むことができるのです。
では、どのようにして住宅ローンを組むのでしょうか。
まずは具体的な内容や、そこに立ちはだかる壁は何なのか?などをお伝えしていきたいと思います。
頭金とは何?
不動産を購入する際に住宅ローンを組むことがほとんどですが、そのローンの借り入れ以外の自己資金部分のことをいいます。
たとえば3,000万円の物件を購入する際、300万円の自己資金があれば借り入れは2,700万円となりますが、この300万円の部分が頭金となります。
一方で3,000万円の物件を購入する際に、3,000万円すべての借り入れをすれば、自己資金なしですべてローンにしますが、これをフルローンと呼びます。
このようなローンは実際に可能な組み方ですが、フルローンにはその後の返済能力が問題になってきます。
審査の通過がカギとなる
住宅ローンを借り入れをする場合には、必ず審査が必要になります。
ローンを提供する金融機関側としても、最後まで返済してもらわなければなりませんので、必ず審査をして返済能力があるかどうかを見極めます。
その際、フルローンの場合には、金融機関側の審査も通常よりも厳しくなる場合があります。
なぜならば、頭金がある場合と比べると借り入れをする金額が増えてしまうことと、返済負担率が大きくなることが金融機関にとっての不安要素となるためです。
返済負担率とは年収に対するローン返済額(年間)の占める割合のことで、多くの場合25%〜40%以内におさまるかどうかを基準に審査をしています。
例を挙げると、長期固定型の住宅ローン「フラット35」では返済負担率を35%以下と定めています。
ですので、年間の返済額が35%以下におさまる場合は、フルローンでも借り入れができるといえます。
ただしどんな場合でも、そのほかの要素を含めた審査は必ずありますので、100%確実ではないことを覚えておきましょう。
頭金なしで住宅ローンを組むメリットとは
頭金なしでは審査基準が厳しくなる可能性があることをお伝えしましたが、それではフルローンのメリットにはどんなことがあるのでしょうか?
1つずつ見ていきたいと思います。
低金利時代の今だからこそ
バブルがはじけて以降、低金利時代が続いていますが、実は金利が低いと頭金を入れた場合と入れない場合での、最終的な総支払い額はほとんどかわりません。
金利が高い場合は、借り入れにかかってくる利子の支払額が多くなってしまうため、少しでもその利子を支払わなくていいように、頭金を入れるべきとされていました。
しかし今は低金利時代ですので、頭金を貯めていてもそれにつく利子も低ければ、借り入れ金にあがる利子も小さいため、貯蓄する期間を待つよりも先に購入した方が良いのではないか、といわれています。
いつでも購入できるのであれば、ほしいと思える物件が見つかった場合にも、買い時を逃すことなく手に入れることができます。
また自己資金をお持ちの方でも、あえて頭金にせずに手元に資金を残される方も増えています。
お子さんが生まれたときの教育資金にするためや、老後のために資金を手元に残されているケースが増えてきているようです。
教育資金や老後の資金は、想像以上にかかるといわれていますので、そのときに余裕をもって迎えることは、生きていくうえでの安心材料の1つとなりそうです。
家賃の支払いよりもローン返済
先ほど、頭金を貯める期間を待つよりも購入した方が…とお伝えしましたが、これには家賃の支払いを抑えられるという利点もあります。
家賃は借りている家に対して、大家さんに支払うもので、自分の手元には何も残るものはありません。
保険に例えると「掛け捨て」のようなものです。
しかし住宅ローンの返済は、自分の所有する不動産に対してコツコツと支払っているものですので、確実に自分のものにしています。
また、家賃を支払いながら頭金を貯めるために貯金したとしましょう。
その場合、貯金した額よりも家賃で支払った額の方が多くなるケースがあるため、それであれば家賃分をローン返済に充て「資産の蓄え」とした方が良いという考え方です。
住宅ローン控除の活用
借り入れ額が大きいと、その分「住宅ローン控除」を多く受けられるようになります。
住宅ローン控除とは、その年の借り入れ残高の1%が所得税などから控除される制度で、新築物件の場合は10年間で最大400万円の控除を受けることができます。
頭金を入れずに借り入れた場合は、これを最大限活用できるというのもメリットといえるでしょう。
頭金なしで住宅ローンを組むデメリットは?
それでは、デメリットにはどんなことがあるのでしょうか?
メリットがあればデメリットもあるのは当然のことです。
そのデメリットをどう克服していくかが鍵となりますので、こちらも1つずつ見ていきましょう。
返済額が増える
頭金がないということは借り入れ金額が増えることになり、その分毎月の返済額も増えることになります。
もしくは、毎月の返済額を抑える場合は返済期間が長引くことになります。
月々の返済額が高くなるということは、長きに渡って家計への負担が増えることになりますので、将来的な不安は多少なりとも残るでしょう。
返済期間が長引く場合に心配なのは、ご自身が高齢になり健康的な不安を抱える年代に突入してしまっている可能性があることです。
人はいつ、何が起きるかわからないうえに、定年退職してしまえば一定の収入も得られなくなります。
そこまで長きに渡って支払うことができるかどうかを、借り入れ前にシミュレーションしてみることをおすすめします。
物件売却時のリスクが高まる
何らかの事情で物件を売却しなければならなくなった場合にもリスクはあります。
売却するとなると、抵当権を抹消する必要があるため、必ず住宅ローンの残債を返済してしまわなければなりません。
抵当権とは、ローンを組むときに設定されるもので、万が一ローン返済ができなくなった場合のためにその物件を「担保にとる」のと同じ意味のことです。
その抵当権が設定されている限り、物件は売却できません。
つまり、ローンを完済してしまわないと抵当権を抹消する資格がないのです。
しかし頭金を入れずに購入した場合が、借り入れ額も大きいことから一気に返済するのが難しくなります。
また物件の売却を先行したとしても、その金額がローンの残債を下回る可能性が高いため、その場合は手持ちの資金を使って完済する必要が出てきます。
手持ち資金がある場合は、それほどデメリットとはいえないことですが、たとえばローン返済が厳しくなって物件を手放そうとされている場合などは、さらなる困難に見舞われるという結果になりますのでご注意ください。
まとめ
今回は頭金がなくても住宅ローンを組めるのか、またそのメリット・デメリットをまとめてお伝えしました。
不動産の購入は、一生のうちでそれほど多く経験するものではありません。
しかしながら大きな買い物ですので、失敗したくないのは誰しも同じ思いだと思います。
この記事がその一助となればと思います。
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