賃貸マンションに住んでいる場合と、分譲マンションを購入する場合とでは、かかる費用や貯まる資産は何がどの程度違うのでしょうか?
今回の記事では、それぞれの違いを比較してみたいと思います。
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弊社へのお問い合わせはこちら賃貸マンションとマイホームを比較①維持費の違い
まずは物件を購入する場合と借りる場合では、どんな維持費がかかるのかをみていきましょう。
維持費とは何か
維持費とは、住処となる家を維持していくためにかかる費用のことをいいます。
賃貸物件でいえば、住み続けるためにかかる費用が維持費となりますし、マイホームを購入した場合は物件を所有していくために必要な費用となります。
賃貸物件の場合もマイホームの場合も、「住み続けていくため」に支払う費用ではあるのですが、分譲の場合は自分の資産となったものに対して支払う費用ですので、気分的には少し違う部分があるかも知れません。
それでは、維持費の中身を具体的にみていきましょう。
維持費の具体的な内容とは
賃貸物件の場合は家賃のほか、共益費や管理費といった毎月支払う費用が維持費となります。
そのほかにも、数年ごとにマンションの契約を更新する際にかかる更新料なども維持費の一部です。
一方で分譲住宅を購入し、マイホームを手に入れた場合の維持費はまったく種の違う維持費となります。
マンションを例に項目を挙げると、「固定資産税・都市計画税」などの税金、「管理費・修繕積立金」「駐車場や駐輪場代」などの毎月発生する費用、「火災保険・地震保険」などの費用が挙げられます。
この項目を見てもわかるように、マイホームを購入した場合は資産を所有することになるため、その資産に対しての税金を支払う必要が出てきます。
また、修繕積立金という項目もあり、これは購入したマンションがいずれ老朽化した場合などに備えて、修繕費用を積み立てておくものですので、同じ維持費とはいっても、消えてなくなるお金ではなくいずれ役立てるものに支払っているものもあるということになります。
ちなみに、マンションの修繕費は建築後の経過年数が経つほどに高くなる傾向にあります。
経年によって修繕箇所が増えたり、大規模になったりするケースが多いですので、あらかじめ費用が高くなる可能性があることは心に留めておきましょう。
賃貸マンションとマイホームを比較②家賃や生涯コストの違い
では、家に住むことの根幹部分とでもいうべき、家賃などの費用について比較してみましょう。
家賃は「貯まらない」
賃貸物件の場合、毎月支払う必要があるのは家賃です。
この家賃は、住むための家を貸してもらう代わりに、貸主である大家さんに賃料を支払っているため、その額はすべて大家さんのものとなります。
一方でマイホームを購入した場合に支払うものは住宅ローンの返済費用であり、この返済の場合は購入した物件を確実に自分の資産にしていくために支払っている費用ですので、同じ月々の支払いでも意味合いが異なります。
保険で例えると、家賃の場合は掛け捨てタイプのようなもので、ローン返済は積立タイプのようなものだと考えると、わかりやすいかも知れません。
それぞれの生涯コストは?
それでは次に、賃貸マンションと分譲マンションに、それぞれ50年住み続けるとして「生涯コスト」はどの程度違うのかについて比較してみましょう。
まず前提条件として、賃貸マンションでは毎月12万円の家賃の支払いが発生すると仮定します。
同じく分譲マンションの場合も、頭金なしで月々12万円のローン返済があると仮定します。
その場合の生涯コストは、賃貸マンションの場合が「8,700万円」、分譲マンションの場合は「7,610万円」となり、賃貸マンションのほうが約1,000万円高くつくことがわかります。
この大きな差の一番の原因は、分譲の場合はローン返済(最大35年間)が完了すると、後の費用は管理費や修繕積立金、駐車場代のみになることに対して、賃貸物件の場合は未来永劫家賃が発生し続けることです。
また、ひょっとすると同じ場所に住み続けることが難しく、引っ越しをする可能性もあるため、その場合は引っ越し代などの別費用が発生する可能性もあります。
そのため、8,700万円以上に費用がかかってくる可能性も高いことを覚えておいてください。
なお分譲の場合、一戸建てに比べてマンションの方が管理費や修繕積立金、駐車場代がかかる分生涯コストが高くつくことも記憶に留めておいてください。
それぞれに向いている方とは
賃貸・分譲それぞれに必要な生涯コストがわかったところで、そのほかのそれぞれのメリットを知ったうえでどんな方に向いている物件なのかを確認してみましょう。
まず賃貸マンションのメリットは、何かがあった場合に引っ越しやすいということです。
昨今ではリモート勤務が通常化してきていますので、都心に住む必要がなくなったという方も増えてきています。
また、ご近所とのトラブルがある場合や転勤を言い渡される場合もあるでしょう。
このような場合、いつでも気軽に引っ越せるのは大きなメリットとなります。
一方でマイホームのメリットは、いずれは住宅ローンの返済が終わるため、定年後などの収入が減少した場合に支払いがなくなることです。
また、マイホームは個人の大きな資産ともなりますので、ある意味貯蓄をしているのと同じことになりますし、子どもがいた場合はその資産を残してあげることもできます。
このようなそれぞれのメリットを含めて考えると、賃貸物件に向いている方は、比較的自由を好む「ライフプランを定めていない方」や「転勤の可能性がある方」で、分譲物件に向いている方は「ライフプランを決めていて、比較的経済力がある方」といえるでしょう。
もちろん、これに限ったことではありませんので、あくまでも参考の一つとして捉えていただければと思います。
賃貸マンションとマイホームを比較③入るべき保険の違い
それでは最後に、それぞれに入るべき保険について見ていきましょう。
賃貸物件で入るべき保険とは
家賃を支払う立場である場合、物件そのものの所有者は大家さんになるため、建物部分の火災保険は大家さんが加入しています。
つまり入居者は「家財」に対して加入するだけで良いことになります。
家財とは、住居内で使用している家具や家電製品、食器や日用品のほか、貴金属や絵画などの品を含む所有物のことで、万一火事などの災害で被災した場合に補償を受けることができます。
なお、保険契約は個人が加入するものですので、たとえば期間中に別の物件に引っ越したとしても、そのまま継続することが可能です。
ただし引っ越し前とあとで物件の状況(面積や構造など)が大幅に変わる場合は、料金の見直しがおこなわれる可能性がありますのでご注意ください。
マンションを購入した場合に入るのは?
物件がご自身の所有物となった場合は、入る保険の種類が変わります。
火災保険の加入は法律で義務付けられているわけではありませんが、住宅ローンを組む際の条件に加入が必須となっているケースがほとんどですので、加入するものと覚えておいた方が良いでしょう。
分譲の場合は、建物に対する火災保険に加入しますが、マンションの場合はさらに「専有部分」と「共用部分」に分かれています。
通常「共用部分」に関してはマンションの管理組合などが加入していますので、物件の所有者は「専有部分」にのみ加入すれば大丈夫です。
また、日本は地震の多い国ということもありますので、同時に地震保険にも加入しておくべきでしょう。
地震保険はそれだけ加入することはできませんが、火災保険に加入すると地震についても付帯することが可能です。
なお、賃貸物件の場合に加入する「家財保険」は、分譲の場合はオプションで加入する必要があります。
まとめ
賃貸マンションと分譲マンションの場合の、維持費や生涯にかかるコストを比較してまとめました。
住宅は大きな買い物ですので、じっくり検討されている方も多いと思いますが、この記事がきっかけとなり、どの方向を目指すべきかを決める一助となれば嬉しく思います。
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