所有している空き家を売りに出したいと考えたとき、その物件を取り壊して、更地にしてから土地のみを売却するべきか、そのまま古家ごと土地を売却するべきか迷いますよね。
今回は、古い空き家を更地にして土地のみを売却する場合と、そのまま売る場合について、それぞれのメリットやかかる費用などについてご紹介していきますので、自分の所有している物件がどちらに適しているかわからない場合には、ぜひ参考にしてみてください。
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まず、売りたい物件の空き家を現状のまま、古家付き土地として売却する場合の方法について、ご紹介していきます。
所有している物件を売りに出そうと考えたら、その古家に建物としての価値があるのかを考えることが重要です。
もしもその住宅の築年数が浅い場合や、人が住むことができるほど良い状態であると判断される場合には、わざわざ取り壊さなくても中古物件として売却することができます。
ここでその家を現状のままにしておく価値があるのかどうかの判断は売主に委ねられますので、その不動産をあくまでも土地を主体として古家付き土地として売りに出すのか、それとも住宅そのものを中古物件として、土地と一緒に売りに出すのかといった立場を決めることになりますが、今回更地の比較対象としてご紹介するのは、前者の土地が主体となるケースについてです。
その建物に建物的価値があるのかどうかを判断するのは売主であるうえに、判断基準や定義があるわけではないので難しいと感じるかもしれませんが、基本的には築年数が20年を越える木造住宅は価値がないと見なされることが多いので、古い空き家を売りに出す際の参考にしてみてください。
古家付きのまま土地を売却するメリット
それでは、ここからは古い物件を解体せずに、古家付き土地としてそのまま売却する場合のメリットを、デメリットとあわせてご紹介していきます。
まず、古家付きのまま土地を売却するうえで一番のメリットとも言えるのが、解体費用がかからない点でしょう。
これは当然とも言えるポイントですが、古い空き家をそのままの状態で売りに出すため、必要な工事がほとんどなく、売買契約が成立した後、物件をどうするかは買主に任せることができるので、売主にとっての負担を軽減できると言えます。
そのほかのメリットとしては、建物が建っている土地には「住宅用地の軽減措置特例」といった固定資産税の税額を軽減することができる特例が認められており、200平米までの敷地面積なら6分の1、200平米以上の敷地面積であれば3分の1となりますので、古家が建った状態で売却する場合には税額をかなり抑えることができます。
次に、古家付きの場合には買主が新築を建設する際に住宅ローンを利用できることが多く、その点から売主にとっても売却しやすいというメリットにつなげることが可能です。
また、古家付き土地の場合にはあくまでも土地が主体で、古家はおまけのように考えられていますので、万が一建物に欠陥などの不備があっても売主は契約不適合責任を問われないと言った点もメリットであると言えます。
このようなメリットがある一方で、デメリットとして考えられる側面があるのも現実です。
もちろんその物件の状態や立地、土地の広さなどによって向き不向きもありますが、古家付きの土地として販売する場合には、その後物件を解体するのかリノベーションするのかなどの処理は買主に委ねられることになります。
そのため、購入後の買主の負担が大きくなることから、売却価格が相場よりも安くなることが考えられます。
しかし、売却価格が安くなってしまうとはいえ、売主は物件の解体費用やリノベーション費用を支払うことがないので、その分を加味して考えるとそこまでのデメリットではないと言えるでしょう。
また、古家付きの土地で売主による物件の補修工事などが施されていない場合には、買い手が付きにくくなってしまうことも多く、更地に比べると売却活動が長くかかってしまう可能性も考えられます。
更地にしてから売却する場合
価値のなくなってしまった古家を解体して、土地を更地にしてから売りたい場合には、手間や費用はより多くかかってしまうことが考えられますが、単純に土地だけの取引になりますので、購入する側にとっても新築などを建てる想像がしやすく、売却がしやすいと言えるでしょう。
古家を求めている購入希望者は基本的にリノベーションが目的ですので、建物としての価値がないうえにリノベーションするのも難しい状態の物件は、更地にしてしまうことを考えたうえで売却計画を進めていく必要があります。
更地にして売却するメリット
ここからは、更地にしてから売却するメリットと、そのうえで考えられるデメリットをご紹介していきます。
まず一番のメリットは、やはり売りやすさにあります。
土地がまっさらな状態だと、購入する側がどのような用途で土地を探している場合でも、想像がしやすく、また前に建っていた建物を見ることがないので柔軟な使い方に対応することができると言えます。
それだけでなく、建物が建っていないため土壌や地盤など土地そのものの状態を目視で確認することができ、目視だけでは難しい場合でもすぐに調査をおこなうことができるため、しっかりと信頼したうえで売買契約を進めることができるでしょう。
以上の点から、古家付きのままの不動産と比べると圧倒的に売りやすい更地ですが、もちろんデメリットもつきものです。
当然ではありますが、家を解体するための諸費用は必ずかかってしまいます。
解体費用は1坪3〜6万円程度とされていますので、更地にすることを考えている場合にはしっかりと計算をしたうえで進めましょう。
また先ほどもご紹介したとおり、古家付きだと固定資産税が軽減されますが、解体してしまう場合にはこの特例は適用されませんので、より多くの税金を課されることになります。
空き家を売却する際にかかる税金などの費用について
ここまでは空き家を売りたい場合の2種類の方法をご紹介してきましたが、ここからは売却の際にかかる税金などの費用についてご紹介していきます。
どのような売却方法を取るかや、そもそもの物件の築年数などの状態によっても異なりますが、基本的にかかる費用として考えられるのが、相続をしてその空き家を譲り受けた場合には必ずおこなう、登記申請における相続登記費用です。
相続登記費用には、申請に必要な書類の取得額や、登録免許税という固定資産評価額の0.4%の税額で課される税金などが含まれます。
そのほか、司法書士など専門家に依頼をして登記をおこなう場合には報酬となる依頼料を支払うことになりますので覚えておくようにしましょう。
また、この費用は売却の後に支払うことになりますが、売却によって利益を得た場合には、実際に売却をした翌年に確定申告をおこない譲渡所得税という税金を収める必要があります。
そのほか物件の解体をする場合には、解体費用や、仲介を利用して売却活動をおこなう場合には仲介を担当する不動産仲介会社に支払う報酬として仲介手数料が必要となりますので、諸経費がどれくらいかかるのかを把握したうえで売却価格を決めることをおすすめします。
まとめ
古い空き家のある土地を売りたい場合の方法やそれぞれのメリットについてご紹介してきました。
実際にどのケースが向いているのかや、どのくらいの費用がかかるのかについては物件によって異なりますので、売りたいと思い立った場合には早めに支出のシミュレーションをおこなったうえで進めていくことが大切です。
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