空き家を所有している方にとって、ライフラインの管理をどのようにしたら良いか悩むものです。
とくに洗面所やお風呂、トイレなどに使う水は、通水しておくべきなのでしょうか。
そこで本記事では、空き家になっても水道契約は必要なのかを解説します。
通水しないとどうなるか、通水方法なども合わせて解説するので、参考にしてみてください。
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弊社へのお問い合わせはこちら空き家になっても通水のために水道契約は必要なのか
まずは、通水のために水道契約が必要なのかを確かめましょう。
契約しなければ維持費がかからないので、空き家の所有者からすると契約は避けたいものです。
水道契約は必要
結論、空き家になっても水道契約は必要です。
通水をしない状態を維持すると、水道管が傷んでしまいます。
具体的には水道管が長い間使われなくなって、錆付いて耐久性が下がる可能性が高いです。
水道契約には維持費がかかりますが、水道管の修理や交換の費用のほうが高くなります。
また、空き家を定期的にメンテナンスするために、掃除をしなければなりません。
換気も合わせて掃除は月1回以上しておくのが理想で、将来的な活用のために維持しておきましょう。
水道管を工事することになった場合の工事内容
仮に錆付いて耐久性が下がり、水道管を引き直さなければならない場合は工事が必要です。
そもそも水道管は地下に埋没しているので、素人が解決できる問題ではありません。
水道管の工事は建物の構造や配管の状況で変わり、大がかりな作業になる可能性が高いです。
たとえば錆ついて水道管の一部が破損している場合、その部分を交換すれば工事が終わります。
しかし、築年数が経過していると、現在の水道管を放置して新しい水道管を配管したり、すべてを交換したりする必要があるので覚えておきましょう。
水道契約を維持した場合の問題点
空き家で水道契約を維持した場合、漏水が起こる可能性があります。
漏水の確認は水道メーターの「パイロット」と呼ばれる部品が動いているかを確認したり、家にある蛇口をすべて閉めたりしてください。
パイロットは水が流れていると反応するもので、一か所ずつ閉めていくとどこが漏水しているかがわかる仕組みです。
たとえば洗面所以外の蛇口をすべて閉めた状態だと、当然ですがパイロットは動き続けます。
しかし、洗面所の蛇口を閉めてもパイロットが動いていると、洗面所以外で漏水していることがわかります。
漏電している箇所がわからなくても、漏電している証拠を得れば問題ないので、専門業者に依頼しましょう。
空き家の管理で通水をしないとどうなるのか
空き家を管理するうえで、通水しておかないとどのようなことが起こるのでしょうか?
通水をしない場合の影響を解説します。
悪臭がこもる
下水管には「封水トラップ」といった部分があり、悪臭を防ぐ役割を持っています。
しかし、通水をしないとにおいを蓋する役割がなくなり、下水のにおいが立ちのぼって危険です。
水を抜かないで何もしてなければ問題ないと思っても、水が蒸発して水位が下がり、たちまち悪臭が漂ってしまいます。
換気していれば被害は少ないですが、管理せずに密閉空間の状態が続くと悪臭がこびりついてしまってにおいが取れません。
悪臭を防ぐためにも、通水をしておく必要があります。
害虫が出る
前述した「封水トラップ」は、下水からの悪臭を防ぐだけではなく、下水に潜む害虫の侵入を防ぐ役割もあります。
具体的にはゴキブリやネズミで、室内に侵入されると甚大な被害が及んでしまうでしょう。
たとえばネズミが侵入すると木材をかじったり、糞をまき散らしたりして空き家の資産価値が下がってしまいます。
他にも病原菌が残ったり、繁殖したりなど、悪臭に比べて被害が大きいです。
錆が出て水道管が破損しやすくなる
通水しないと水道管が空気に触れる状態になり、錆が出て水道管が破損しやすくなる原因になります。
錆はだんだんと脆くなって剥がれるのを繰り返すと、水道管に穴が開いて漏水してしまうので気を付けてください。
漏水すると排水がうまく流れず、逆流して被害が大きくなります。
穴が開いた排水管の交換が必要になり、修理に多額の費用がかかりやすいです。
空き家対策特別措置法の罰則を受ける可能性がある
通水確認を怠って立ち入りをしないと、空き家の管理が不十分になっていることでしょう。
空き家の立ち入りを定期的におこなわないと、空き家対策特別措置法の罰則を受ける可能性が高いです。
空き家の管理をする義務を果たしていないと判断されると、市町村が状況改善を図って特定空き家に指定されます。
具体的には対策内容は、助言、指導、勧告、命令、行政代執行の5段階です。
固定資産税の優遇措置が適用されなくなったり、50万円以下の罰金が科されたりするので注意してください。
とくに固定資産税は最大6倍も支払う可能性があり、費用負担が大きくなって大変です。
最悪の場合、空き家の解体され、解体費用を請求されてしまいます。
せっかくの資産がなくなってしまうと空き家の価値がなくなり、売却や買取をしてもらった方がお得です。
市町村が助言した段階で改善をして、罰則を受けないために定期的な通水確認をしておきましょう。
空き家の通水方法
通水しておかないと、空き家に被害が及ぶことがわかりました。
では、通水方法として具体的にどのようなことをおこなうべきなのでしょうか?
以下3つの通水方法を実践してみてください。
1か月に1回の頻度で蛇口をひねる
通水方法は簡単で、蛇口をひねるだけです。
1分以上流し続けて、問題がないかを確認してください。
通水すると水道管内にたまったゴミや汚れが流されて、衛生面の改善にもなります。
もし流れている水が赤色っぽくなっていると、水道管のどこかが錆びている証拠です。
錆は水に触れると赤く滲み出すので、漏水になっているかを警戒してください。
ずっと赤色っぽい水が流れるわけではないため、蛇口をひねるときは一気に出さず、1つずつ確認しておくのがおすすめです。
通水時のチェックポイント
通水といっても、ただ水を流せば良いわけではありません。
錆がないかのチェックも必要ですが、比較するのも重要です。
たとえば以前の通水時と水量を比べると、少なくなっている場合があります。
水道管や配水管に何か不具合が生じている証拠になるので、問題がないか確認しておくと良いでしょう。
他にも水漏れの有無を確認し、ゴムパッキンが劣化していたら交換が必要です。
とくに冬になると温度変化で水道管が破損する可能性が高くなるので、給湯機にも気を付けてください。
給湯機はフィルターが汚れていると、お湯が正常に出ない場合があります。
水の量の変化にも気を付けて、通水時はチェックしてください。
通水は全箇所
通水は普段使っている箇所だけではなく、蛇口がある箇所すべてを確認しましょう。
利用頻度が多い台所やお風呂、トイレ、洗面所などは劣化している可能性が高いです。
しかし、戸建てだと庭に水を撒くため、外に蛇口がある場合があります。
他にも蛇口ではなく、手をかざすだけで水が出る自動式を採用している家庭もあるでしょう。
すべての水道に問題がないか、チェックリストを作っておくのがおすすめです。
まとめ
空き家は放置してしまいがちですが、通水しておかないと被害が及んで資産価値が下がってしまいます。
契約を解除して費用を抑えたい気持ちがあっても、契約を継続しておくのが良いでしょう。
通水方法は定期的で良いので、管理の負担を重くとらえる必要はありません。
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